3月19日(第3日) 前編
| 午前3時に起床。 | 
| この島、カーオーディオのラジオが入らない上に、駐車場の街灯も22時を過ぎたら消えてしまって。 | 
| おまけに九州とは思えないほど寒くって、このオレとしたことが、あまり良く眠れなかった・・・。 | 
| まずは自販機で缶コーヒーを買って目を覚まし、車を走らせる。 | 
| 九州まで来て、「あったか〜い」ドリンクを買うとは思わなかったorz | 
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| 狭い山道を、真っ暗な中走り続けること40分で、荒川登山口に到着。 | 
| 駐車場には1台も車が・・・・いるわけないか。間違いなく1番乗りだ(笑) | 
| 勝負服に着替えて、必要な荷物を背負って午前4時に登山開始。トロッコ道を歩き始める。 | 
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| 安房港付近から荒川登山口までは、結構スリリングな山道。 距離にしたら、ほんの20kmなんだけど。 | 入山届を書こうとしたら、どこにも筆記具がない。 少し迷ったけれど、書かずに入山することにした。 事故が起きないことを切に祈る(笑) | 
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| 暗闇を懐中電灯で照らしながら、最初の1時間くらいは快調に歩き続ける。 | 
| 6kmほど緩い坂を上ったところでしんどくなって、しばし休憩。汗をかいたので、タオルを・・・忘れてきた(爆) | 
| しかも、飲み物が入った500mlペットボトルが3本とか入っているし。無駄に重いぞ(爆) | 
| 午前6時にトロッコ道の終点に到着。ここから先の「大株歩道」からが本格的な登山である。 | 
| その前に・・・けっこう疲れたので、自動循環浄化式トイレの建物内のベンチで15分ほど仮眠。 | 
| ニオイは気になったが、休んでいかないとこの先が持たない気がしたので。 | 
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| 写りが悪くて恐縮ですが・・・ トロッコ道から足を踏み外すと、崖下や川に落ちる場所も幾つか。 その時はたぶん、助からないでしょう。。。 | 「無放流循環システム」のトイレ。 臭いはするが、世界自然遺産の山中で排泄しないためには必要なモノ。 でも、この構造だと・・・循環水の色相≒排泄物の色相だよな(汗) | 
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| いよいよ縄文杉へ向かう、全長2〜3kmのルートを登り始める。 | 
| 登山なんて普段やらない身で、張り巡らされた木の根っこを足場に登り続けるのはけっこうしんどい。 | 
| コケの生えた木や岩が足場になっている部分もあって、けっこう滑りやすいし。 | 
| 1時間近く歩いたところで、上から人が。 | 
| 小学生くらいの男の子&その父親らしき人物は、こちらの挨拶をシカトしていった・・・。 | 
| 少し経ってからふと思ったのだが・・・ | 
| ■今日最初に登り始めたのは、明らかにオレ。 | 
| ■駐車場には1台も車がなかった。 | 
| ・・・彼らはどうしてこの時間にここにいるの??? | 
| ちょっと怖い想像が、頭の中をかすめていったのだった。 | 
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| 薄暗い写真を強引に色調補正してみました。 巨大な屋久杉の根っこを足場に登っていきます。 | 屋久島の巨樹の中でもNo.2を誇る、翁杉。 幹の外周はなんと12mだとか。 諸説はあるけれど、推定樹齢2000年くらいだとか。 | 上り坂と下り坂が繰り返される登山道。 歩きやすい木道部分もあるけれど、精神的にきつい。 その上、霧雨まで降ってきた・・・。 | 
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| そんなことがあった後、午前7時過ぎにウィルソン株に到達。 | 
| 内部が空洞になっている巨大な切り株で、登山客が入ることも許可されている。 | 
| ・・・が、まだ薄暗いので、帰りに明るくなってから入ることにした。 | 
| 再び歩き続けるが、かなり高低差のある道程でヒザが笑い始めた。霧雨で濡れた足場が滑りやすいし。 | 
| ウィルソン株から縄文杉までそう遠くはないが、気持ちの上ではかなり歩いた気がする・・・。 | 
| 「階段」を1箇所登りきる度に目の前に拡がる風景。 | 
| はじめは神秘的な風景に感動していたが、最後の方は「まだ着かない!?」と落胆する始末。 | 
| 疲れを忘れるよう自分を言い聞かせながら登り続け、午前8時。ついに縄文杉に到達。 | 
| かなり疲れていたので、まずは数十メートル先の休憩所までもうひと頑張り。 | 
| そこでパンとおにぎりとお茶を飲んで、一休み。帰るのが面倒くさい・・・とは言ってられないな(笑) | 
| けっこう汗もかいたので、着替えようと思ったら・・・・・・入ってない。車に忘れてきたorz | 
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|---|---|---|
| 縄文杉より数十メートル先の休憩所。 これがトイレのある山小屋?と思ったが、そんなワケない。 実は数百メートル先にあったことも知らず、トイレを我慢。 | これが、縄文杉。 左上に枝(普通の太い幹くらいあるが)が折れた跡が。 2年前の台風で折れてしまったんだとか。 これまで数千年を耐えてきた枝が折れる・・・。 気候が変動しているのは、もはや否定できまい。 | 縄文杉を別の角度から。 びっしり生えているのは、もちろん縄文杉の根っこ。 これだけ張り巡らさないと、巨木を維持できないんだな。 | 
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| 少し落ち着いてから、下山を開始。まずは縄文杉をじっくり観賞する。 | 
| 残念ながら一昨年、台風の直撃で大きな枝が折れてしまったとのこと。 | 
| 圧倒されつつのんびりと見ているうちに、雨が降ってきた。それもかなりの強さで。 | 
| 持ってきた雨ガッパを装備して、しばらく降りていくと・・・ヤクシカと遭遇。 | 
| 人を怖がることなく、木の葉を喰うことに集中しているかと思ったら、なんとこっちを向いて「ニヤリ」と笑ったような素振り。 | 
| ここでは、人間は自然の一部ですらないのかも・・・と、思ってしまった。 | 
| やがてウィルソン株に到着。 | 
| 写真を撮ったり切り株の中に入っているうちに、やっと縄文杉を目指す登山客と遭遇。少しだけ安心した(笑) | 
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| 屋久島の固有種、ヤクシカ。 「もののけ姫」に出てくる「ヤックル」のモデルだとか。 少しくらいは警戒しろよな(笑) | ウィルソン株。ちょうど人が中に入ろうとしています。 これが完全な樹だったら、その大きさは縄文杉を軽く凌ぐ。 切り株の中には湧き水が流れ、祭壇も設置されていました。 | 切り株の中から見上げた図。 場所と角度によってはハート型に見えるらしいのだが・・・ オレには無理でした。 | 
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| そこから先は、比較的ラクに下山。ただ、下から続々と登ってくる人たちが。 | 
| 登り優先がマナーなんだろうけど・・・この狭い道でそれをやっていたら永遠に帰れないので、サクサク降りる。 | 
| 大株歩道を降りきって、やっとトイレへ・・・って、トイレもめっちゃ混んでるしorz | 
| 雨が止む気配もなく、着ていた雨ガッパは用を成さなくなり、体中ずぶ濡れに。 | 
| 午前9時半。寒気を感じてきたので、さっさとトロッコ道を下っていく。 | 
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| ヤクシカの食事跡。 北海道では増えすぎたエゾシカ対策が叫ばれているが。 ここでは食害の問題とか起きていないんだろうか。 | 後で聞いたのだけれど、屋久島は年間300日が雨だとか。 あちこちの樹に苔がびっしり生えるのもうなづける。 こんな風景から、シシ神の森がイメージされたのかも。 | 屋久島の気候と地質が生み出す風景。 普通の生活をしていると、まず見られないと思うな。 | 
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| 雨が止む気配はなし。こんな天気だというのに、傘一本だけ手にした観光客が多数。 | 
| あれで大株歩道に登る気なんだろうか・・・。別に止めやしないけどさ。 | 
| 途中、来るときはなかった橋梁架け替え工事の現場が。動力は不明だが、けっこう馬力がありそうな車体でした。 | 
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| 両側が岩盤に挟まれた場所もあったとは。 登るときは真っ暗だったので、ぜんぜん気付かなかった。 | 手すりがある、キレイに整備された橋。もちろん木製です。 写真ではわかりにくいけれど、雨がけっこう強くなってきました。 | かなり雨が降っているはずなのに、川の水が澄んでいる。 表流水が濁らないのは地盤が硬いのもあるんだろうけど・・・ 人の手が極力入らないように管理されているおかげでしょう。 | 
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| 降り続ける雨でトロッコ道の軌道の内側が水たまりになってしまい、おかげで靴の中までグショグショに。 | 
| 小杉谷小学校跡地の休憩所で小休止し、歩き続けてようやく登山口に帰還。午前11時を過ぎていた。 | 
| 普通はこういうのって、下りの方がラクだと思うんだけど・・・。 | 
| 水たまりのトロッコ道と、全身ずぶ濡れでめっちゃ寒いのとで、かなり長い距離に感じたよ。。。 | 
| 車に戻って乾いた服に着替え、エアコンの暖房を全開にして体を温める。 | 
| まさか今回の旅で暖房を使うことになるとは思わなかったな〜 | 
| ちょうど昼になったところで、その場から移動開始。観光客の車がびっしりで、出るのに苦労したよ。 | 
| ぐしょ濡れの靴をエアコンで乾燥しつつ、裸足で運転して次の目的地へ。 | 
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| 休憩所となっている、小杉谷小学校跡地。 かつての木材伐採基地で、500人余りが暮らしていたとか。 | 手すりのない橋の上。 見た目以上に高さがあるらしく、落ちたらアウトでしょう。 こんな場所だったなんて、行く時は気付かなかったな。 | 無事、荒川登山口に帰還。 パワーショベルが、文明の領域へ戻ったことを知らしめる。 | 
| 後半へ続く | 
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