ポートランド演奏旅行 第3日目

11月18日
〜野望の一日〜


朝6時。BAN氏が電話をかけているのを聞いて、目を覚ます。
彼は眠れなかったようでテレビを見ていたらしいが・・・。
散歩に行きたくなって、道連れを探して他の部屋に電話をかけまくっていたらしい(爆)
オレは爆睡できて体調が良かったので、一緒に行くことにした。
彼が眠れなかったのはオレのせいではないか、という負い目も少しあったのだけど・・・
どうやら、そうではなかったらしい。よかった(笑)
目指すは歩いて数分のパン屋である。6時開店らしいので、そこで朝メシを調達するとのことだ。
ポートランドは朝6時なのに、まだ暗い。薄暗い中を歩くこと10分弱で、パン屋に到着した。
入ってみると、意外なほど品揃えが少ない。
店員に聞くと、どうやら朝6時に最初のパンが焼きあがるらしい。・・・おいおい(笑)
目的を達成したので、部屋へ帰って2人で二度寝。
・・・ところが、やっと寝付いたところへ謎の訪問者が。
なんと、ホテルへ着いたばかりの後発隊(はれんち、ぴよき、CHAMPA、T木の各氏)が侵入してきた。
そして、窓からの眺めを見て、あっという間に去っていく。何だったんだろう・・・
やっとのことで寝付いたところを叩き起こされたBAN氏が、哀れだ(笑)
パン屋から帰ってきた後の窓の外。
まだ薄暗い。

 いい時間になったので、さっき買ってきたパンで朝食をとる。
 よく考えたら、昨日PDXで購入したケーキが手付かずで残っていたんだっけ。
 昼メシがあんなモノだと知っていたら、たぶん買わなかったぞ(笑)
 今日は夕方に現地のアマオケ「オレゴンプロアルテチェンバーオーケストラ(OPACO)」との練習がある。
 それまでは自由時間なのだが・・・弦楽器の人たちとは違い、さすがに部屋で練習はできない。
 希望者は市内の弦楽器工房を見学できるらしいのだが、オレには関係ない。
 去年、仕事で某ヴァイオリン工房を見学しているからねえ。
 それに、オレには野望がある。
 ・・・そう、一刻も早く楽譜店へ行くことだ(笑)
 一足先にシャワーを浴びさせてもらい、支度をしてロビーへ。
 弦楽器工房の見学希望者たちに別れを告げ、単身でホテルを出発した。
意外に量が多かった朝メシ。
SAFEWAYで買った牛乳もある。

 お目当ての楽譜店「Sheet Music Service」は別の場所へ移転したらしいので、地図を見ながら歩いて向かう。
 途中、橋の真ん中であたりで写真を撮っていると・・・
 どこからか、「Hey,Boy」という声(あとは聞き取れなかった)がどこかのスピーカーから聞こえてくる。
 何かを喚いていたが、「Danger!」と言われたところでさすがにあせった。さっきまでいたはずの通行人が誰もいない。
 ふと見ると、橋の両側に遮断機が下りて道をふさいでいる。これは、ただごとではない。
 もしかして、何か撮ってはいけないもの(軍関係の施設とか)を撮ってしまったのだろうか?普通の橋にしてはなんだか物々しいし。
 とりあえず遮断機の方へ走っていくと、さっきまで立っていた辺りの部分が動き出し、持ち上がっていく。
 この段階でやっと理解した。ここは跳ね橋で、今から船が通過するらしい。よく見ると、上流の橋もハの字に分離していく。おお!
 やがて、砂利運搬船であろうと思われる、妙に長〜い船が橋の下を通っていく。
 巨大な橋が変形していく様子はかなり面白かった。ウォーカーギャリアとかが変形する様子ってこんなカンジなのかも(笑)
 ずいぶん時間を費やしてしまったが、橋が元通りになるまでの一部始終を見届けて、再び歩き始める。
楽譜店までの地図。
ホテルがある中心街は、川の左岸。

今回、初めて大きな橋を渡ることになった。
変形直前の橋。
遮断機が降りてきて、かなりあせった。
よ〜く見ると、赤信号になっている(笑)
変形中の橋。
今から思えば、あそこに乗ったまま・・・
っていうのも面白かったなあ。
思いっきりハの字に開いている上流の橋。
砂利運搬船と思われる船が通過していく。
船の速度が異常に遅かった(笑)

あとはそのまま歩き続け、道に迷うこともなく順調に目的地へ。
ついに到着!店内の大まかなレイアウトは変わっていなかったので、トロンボーンアンサンブルのコーナーへ直行。
品揃えには前回ほどのインパクトはなかったが、パリトロやスローカーQ関連の四重奏を発見。
まさか、こんなところでモーツァルトの「レ・プチ・リアン」に出会えるとは。出版されていたとは知らなかった。
今回は、2重奏と3重奏をメインに補充した。特に3重奏は時計台で重宝するだろうし。
B.E.Lynnの「Ba Dee Doo Dup」なんかも入手できた。オケスタも、まだ持っていなかった1巻をゲットできた。
他にも12重奏のファンファーレや「パルジファルへの前奏曲」など楽しみなものが。早く音にしてみたい!
とりあえず精算してもらうと、合計約400ドル。前回に比べれば、安い安い(笑)
手さげ袋がほしかったのだが、オレの英語力が低いせいか通じない。
結局、紙袋2つに分けてもらって両手で抱えることになった。
橋を渡って振り返ると、向こう側にはなかった看板が。
初めから知っていればねえ・・・。
途中で見つけた怪しげな店。
何故、顕微鏡が放置されているのか。しかもでかい(笑)
お目当ての楽譜店、「Sheet Music Service」。
3年前に来たときよりも、売り場面積が拡張されていた。

その後は、個人的に探していたオケ譜やファミコン用の曲を物色。「サウンドオブミュージック」はやはり存在しなかった。残念だ。
やがて、弦楽器工房の見学を終えた金管パートの面々がやって来た。
この店に初めて来た人たちは、その品揃えに驚いていたようだ。
みんな何故か、どこに何があるのかをオレに聞いてくる。
そして何故か、楽譜のありかを知っていて、それに応えることができるオレ(爆)
結局、昼メシを食うのも忘れ、午後3時過ぎまでずっと居座っていた。

みんなそろってバスで中心街へ戻り、遅い昼メシを食うことにした。
GA嬢たちはマクドナルドへ行ってしまったが、我々は別の店へ行くことに。
マックには3年前にも行ったが、日本と同じ内容で期待ハズレだったからなあ・・・。
一度はホテル前へ戻ったが、良い店が見当たらない。
結局、たまたま通りかかったハンバーガーショップへ行くことになった。
そこには「パストラミダブルバーガー」なるものがあった。
何を食べようか迷ったが、周囲の期待につい応えてしまい、それを注文。
大きさに比例して大味なんだろう・・・と思っていたのだが、そんなことはなかった。
かなり大きいのにちゃんと美味しい。ラッキーピエロのハンバーガーを思い出す。
昨日の昼に食ったアレとは比較にならなかった。
本当に、アレはいったい何だったんだろう?
ちょっと疲れたので、その後はホテルで一休み。
そして練習へ。
「パストラミダブルバーガー」。昼メシはこれとポテト&ドリンクだった。
ビッ○マックよりも大きいのに崩れにくく、とても食べやすかった。
なによりも、美味しかったので大満足。

夕方、全員でバスに乗り込み、練習場所へ移動する。
会場のデヴィッド=ダグラス高校では、OPACOの人たちが暖かく迎えてくれた。
ここには大・小の練習室と4つの練習用個室(ピアノ付き)があり、音楽練習場として非常に充実している。
とても高校の施設とは思えないくらい恵まれている。うらやましい!
楽器を出してウォームアップ・・・と思ったら、すぐに「市民のためのファンファーレ」の練習が始まるとのこと。
ファンファーレの合わせはOPACO主席TrpのJamesの指導で行われた。
かなりシビアな要求をされたが、アップなしの状態ではなかなか応えられない。しかも、キツい部分を何度繰り返したことか(笑)
その後はCindyの指揮で合奏。
ファンファーレ→ウェストサイド→だったん人→シェヘラザードの順だが、アップなしファンファーレのおかげで調子は最悪であった。
突然、OPACO主席TrbのTom(初老の紳士だ)が「練習不足なのでウェストサイドは吹かないつもりだ」(みたいなこと)を言い出した。
せっかくの機会だし、これでは交流にならないので是非一緒に吹きたいと言ったのだが、オレの拙い英語表現では説得できない。
その上、「気遣ってくれてありがとう」などと言い出す始末。なんて謙虚な人なんだろう・・・。
結局、英語が堪能なはれんち氏にお願いし、一緒に吹けるようになんとか説得してもらった。
休憩中、札フィルTrbセクションからOPACOのTrbセクションへ、ということでTomに「白○恋人」(ロ○ズでなくてすみません・・・)を渡す。
ここでようやく、彼と会話らしい会話(使用楽器についての話や、アンサンブルの楽譜を買い込んだことなど)を交わすことに成功した。
ぼちぼち楽器を出し始めたところ。
このあと5分も経たないうちに、練習が始まった。
後ろの「檻」みたいなのは楽器の保管庫らしい。
掲示板には3日後の演奏会のチラシが。
よく見ると、札フィル定期演奏会のチラシも貼ってある(笑)
合奏が始まる直前。
真ん中付近にハープ奏者がいるのだが・・・
ある人物にそっくりな、その後姿に衝撃を受けた(爆)

 練習を終え、ホテルへ帰ると午後10時半。さすがにハラが減った。
 滞在中、一度はステーキを食いに行こうと思っていたのだが、なかなか賛同者を得られない。
 みんな、こちらの食事にやられ気味らしい。だらしないぞ(笑)
 結局、賛同者はぴよき氏ただ一人。
 フロントで遅い時間に営業しているステーキハウスを2ヶ所教えてもらったのだが・・・。
 ホテルに近い「Jake's Grill」へ行くことにした。遅い時間に遠出はしたくないしね。
 思いっきり巨大なステーキを食いたかったのだけど、そういうメニューはなかった。残念。
 候補としては「NewYork Style(16オンス/31ドル)」と「Cowboy Style(22オンス/32ドル)」だが。
 迷うことなく、後者を選択。まあ、当然だわな(笑)
 22オンス≒622g。まあまあな大きさではある。
 前菜のサラダ0.5人前とビールを2杯飲んだが、味・量ともに満足だ。
 ・・・これだけで、1Kgは体重が増えただろうな(笑)
 こちらに来てから、確実に胃が拡張しているぞ。
Cowboy Style。余裕で喰えたので、多少物足りない
思えば、「どっちも喰う」という選択肢があったなあ(爆)

ホテルへ帰ると、部屋ではBAN氏と団長とVlnのKさん&Yさんという、平均年齢の高そうな宴会が。
他の部屋で飲もうと思っていたが、とても面白い手術ネタを聞いているうちに時間が経ってしまった。
医療の現場って、すごいわ〜。
遠征しに行ったタカピーの部屋でしこたまアイスを食わされて(まだ喰うか・・・)、帰ってきたのが午前2時。
まだBAN氏と団長が飲んでいたので、3人で盛り上がる。お開きは3時頃だったか。
明らかに太ってきたので、眠気に耐えつつ、いつものメニューをこなして寝る。

たくさん楽譜を買ったし、たくさん喰ったし・・・野望というか、欲望のままに生きた1日であった。
タカピーの部屋にて。
この部屋、甘いものしかなかったぞ(笑)

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